
国際会計基準審議会(International Accounting Standards Board:IASB)は、2024年4月9日にIFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」を公表しました。
IFRS第18号はIAS第1号「財務諸表の表示」に置き換わるもので、IAS第1号の多くの規定を維持する内容となっており、2027年1月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
IFRS第18号は損益計算書において、営業利益を含む新たな小計や関連する企業固有の指標に関する説明の開示を要求する等、多くの企業の財政状態や経営成績に影響を及ぼすため、企業はもちろん投資家及び他の利害関係者が関心を示すトピックとなっており、IFRS会計基準を任意適用している日本の上場会社が基準の背景及び考え方を理解することは重要と考えられます。
本セミナーでは、IASBよりNick Anderson理事、鈴木理加理事、長谷川ロアン氏(テクニカルスタッフ)をお迎えし、IFRS第18号の概要と日本における適用についてご講演いただきます。また、ワークショップでは、実務的な観点からIFRS第18号の要求事項を解説いただくとともに、参加者からの質問に対して登壇者が回答するQ&Aセッションを通して、IFRS第18号の円滑な適用のサポートと有用な情報のシェアを行います。
IFRS第18号を紐解く本セミナーに、是非ご参加ください。
14:00 | 開会挨拶 |
川西 安喜 (ASBJ委員長 兼 SSBJ委員長) |
14:05 | 講演 IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」の概要 |
Nick Anderson 氏 (IASB理事) |
14:30 | 講演 日本におけるIFRS第18号の適用 |
鈴木 理加 氏 (IASB理事) |
14:50 | ワークショップ 「IFRS第18号の要求事項の解説」 ● 実務的な観点からIFRS第18号の解説 ● Q&Aセッション:参加者からの質問に対して登壇者が回答 IFRS第18号において新たに導入される要求事項及び、従前の基準であるIAS第1号「財務諸表の表示」から見直しが行われた要求事項に焦点を当て、実務的な観点から解説を行う。 テーマ①:損益計算書における区分及び小計
テーマ②:経営者が定義した業績指標
(Management-defined performance measures) テーマ③:情報のグルーピング(集約及び分解)、その他の論点 |
鈴木 理加 氏 (IASB理事) Nick Anderson 氏 (IASB理事) 長谷川ロアン 氏 (IASBテクニカルスタッフ) |
15:55 | 閉会挨拶 | 茂木 哲也 (日本公認会計士協会 会長) |
2017年にIASB理事に就任。主にバイサイドの投資家として、高品質な財務報告の活用と開発のサポートに関する30年の実務経験を有する。英国のジャナス・ヘンダーソン・インベスターズ社においてグローバル・エクイティ・ポートフォリオ・マネージャー及び株式調査の責任者を務めるとともに、IASBの投資家向け財務報告プログラムに関する同社の連絡担当者を務めた。
英国会計基準審議会委員(2007年~2013年)、Corporate Reporting Users’ Forum(CRUF)創設メンバー、英国ダラム大学ユニバーシティ・カレッジ経済学学士、英国CFA協会会員。
公認会計士。2019年7月に国際会計基準審議会(IASB)理事に就任。就任前は、PwCあらた有限責任監査法人パートナー、IFRSリーダー、並びに、PwCネットワーク内のIFRSに係る意思決定機関の日本代表として、IFRS・日本基準・米国基準に係る会計相談・助言並びに大手多国籍企業やその他上場企業におけるIFRS への移行や適用支援に従事した。
企業会計基準委員会(ASBJ)のIFRS適用課題対応専門委員会の専門委員や、日本公認会計士協会(JICPA)のIFRS対応専門委員会の専門委員並びに収益認識専門委員会の委員長も務めた。
有限責任あずさ監査法人金融統括事業部パートナー、ニュージーランド勅許会計士。公益財団法人財務会計基準機構(FASF)の会計人材開発支援プログラム及び日本公認会計士協会(JICPA)のIFRS勉強会への参加やロンドンでのKPMGのグローバルなガイダンス作成経験を経て、2021年からIFRS財団に出向し、基本財務諸表プロジェクトリーダーとしてIFRS会計基準の開発に従事。
2022年より現職
2013年より日本公認会計士協会協力理事(監査保証・業種別担当)、2019年より常務理事(総務・地域会・地域活性化・渉外担当)及び東京会副会長(特命担当)に就任。
2022年より日本公認会計士協会会長に就任。